フルーツ宅配便が秀逸だった
正直、始まる前はあまり期待していなかったドラマ「フルーツ宅配便」。
濱田岳主演。
デリヘルを舞台にしているし、よくある深夜帯のちょっと下世話なドラマかなと。
でも1話から印象は一転。
ちゃんとリアルにデリヘル業界を描いているし、役者がなんといってもきちんとしている。
変なAV女優の1人とか出るのかと思いきや、そんな事も全くなく。
それで気になって、制作陣についてちょっと調べてみた。
原作:白石和彌
何か聞いた事あるんだよなと思いつつ、Wikipediaを開いてみました。
「若松孝二監督に師事」でピンときました。
若松孝二監督といえば、右翼系の映画、三島由紀夫とか浅間山荘事件とか映画取ってた人のはず。ざっくりしすぎて申し訳ないですが。
でも一番ピンときたのは、映画「孤狼の血」の監督していたとこね。
アカデミー賞で見たんだわ、きっと。
アカデミー賞総なめしてたしね。
そして今年公開の映画に「麻雀放浪記2020」がありました。
これは・・・ピエール瀧容疑者が出ていた映画ね。
そしてお蔵入りなどせず、代役も立てず、公開すると決めた映画だ。
そしてそしてなぜかベッキーが出ていたのも印象的だったやつ。
あと映画「凶悪」の監督もしていました。
こうなると麻雀放浪記も面白いのではないかと思えてきました。
この白石監督はあまりドラマは撮ってないみたい。
こんなに面白い作品が撮れるのであれば、ぜひ他のドラマも見てみたいです。
映画館に足を運ばないタイプなので、ぜひ地上波でお願いしたいです。
原作:鈴木良雄
同名の漫画が原作でした。 こんなにリアルなのに、原作者の鈴木さんはデリヘルを利用するタイプではないとの事。 編集の方に「デリヘルを舞台に漫画をかきませんか?」と提案された事がきっかけで、描き始めただけだそうで。 編集の方がもってきた資料を元に、想像で物語を作っていったといいます。 そこで物語を広げられるのが凄いし、脚本家とかの才がありそう。 それかその資料がめちゃくちゃ優秀だったか。 結果的に一切、裸が出てこない風俗モノの話になったみたいですね。
音楽:EGO-WRAPPIN'
このオープニングがスパイスになってたとも思う。 珍しく、飛ばさずに見てた。 そういわれてみればエゴラッピンって久しぶりな気が。でも全く古くないし新鮮。 相変わらずのjazzとソウルとPOPSをミックスしたような、アンダーグラウンドのようで、一般受けもいい音楽。 他にこんなバンドいないよね。まさに唯一無二。 そこをねじこんできたのは、さすがテレ東。
脇役たち
ヒロイン:仲里依紗
脱げるし、バイオレンスもできるし、演技うまいし、なんでもやるし。 深田恭子じゃ絶対に無理だろうな。 そのうちNHKのデカい仕事がくる大女優感をヒシヒシと感じます。 今回は、トラウマをもつデリヘル嬢で。
その影を演じるのが、うまい事うまい事。
デリヘル嬢1:徳永えり
徳永さんに風俗の臭いが全くしません。 印象がないです。 だからキャスティングされたのかも。 今は、本当にごく普通っぽい女性が働いているのが普通だよって。
デリヘル嬢2:山下リオ
金髪ギャルで、あからさまに風俗っぽい感じに仕上げてきてました。 あまり今まで気にしてなかったけど、意外と巨乳だし。
デリヘル店オーナー:松尾スズキ
宮藤官九郎一派の中では、裏方のイメージが強かったんですが こんなにリリーフランキーっぽい雰囲気があったなんて。 というか、Wikipedia見たら、クドカンも所属している「大人計画」の主宰だった。 上の人だったワケです。すいません、知りませんでした。
デリヘル店店員:荒川良々
他に変わりがいない唯一無二の役者さん。 おにぎり大好きのちょっと発達障害的なおかしな人だけど、喧嘩にはめっぽう強いという役。 変わり者をさせたら、右に出る人はいないと思う。 なんでこんなに自然に演じれるのかってくらい、自然。
他にも毎話のゲスト女優もすごかった。 内山理名、成海璃子、中村ゆり、阿部純子、松本若菜とかね。
一見するとデリヘル嬢役って敬遠しそうだけど、話をちゃんと読んで役を選んでいる女優達の気がします。
深田恭子は絶対に断るだろうな。
結構なチョイ役でもあったけど、凄いとこ使ってました。
記事にもあるように、続編期待されているみたいなんで、ぜひともやって欲しい。
終わり方的に次に繋げやすそうな感じだし、1話完結だから作りやすそう。